C通信 122: 記憶の島 1

記憶は見るものではなく触るもの、いや触ることさえできないだろう。それはボディーに生じるからそこにある。記憶を取り戻すには、脳よりはボディーに耳を傾けることから始めなければならない。ボディーには500万年の記憶がかすかに残っている。あるいは35億年・・・

C通信 113: 土は知っている

  なぜアメリカを相手にしたら勝ち目はないとわかっていながら開戦にいたったのか?それは日露戦争から始まる、ロシアに対する脅威、中国民衆の反日感情への見誤り、英米の対応への見誤り、軍部の暴走、日本国内の熱狂もある。そうした失敗を反省し、その責任を取ること、それがない。 東条「撤兵問題は心臓だ。米国の主張にそのまま服したら支那事変の成果を壊滅するものだ。満州国をも危うくする。さらに朝鮮統治も危うくなる。支那事変は数十万人の戦死者、これに数倍する遺家族、数十万の負傷者、数百万の軍…

C通信 98: いること、あること

生きものはいるのであってあるのではない。あるのはものであり命を持たないものだ。犬がそこにいる。石がそこにある。しかし植物はそこにいるのではなくそこにある。珊瑚は動物なのにそこにある。百舌がいる。ライオンがいる。オタマジャクシがいる。その卵がある。テレビがある。テレビのなかに人がいる。モナリザの絵がある。絵の中に人がいる。お月さまがいる。お天道様がいる。神さまがいる。太陽がある。ウイルスは元は生命なのに今はもの、これはいるのかあるのか?細菌はいる?腸内微生物はいるが腸はある。…

C通信90 : ボディープロレス,あるいは死者のための肉体の奉納

  かざらないプロレスはうつくしいにくたいがからみあったすがたはこうごうしくもあるプロレスラーはあいてとおしあいへしあいしながらかたちをつくるにくたいのあらゆるぶいをそうどういんしてあいてをぶちのめしながらきづかいあいてをだきしめながらなげとばしのうではくからだできりひらく

粒子の集合体 Aggregation of particles

粒子の集合体としてしての人間、 物質の構成要素としての粒子の集まりがなぜ生命体となったのか? 意識は量子的宇宙に生じる物理的特質のひとつなのか? ひょっとすると粒子のひとつひとつが意識のようなものをもっているのではないか。 あるいは粒子であり波動でもあることが、生の始まりとなるのか? The human being as a collection of particles,How did a collection of particles as the building b…

番外 弾薬庫に出現したアマミノクロウサギ Amaminokurousagi appearing in an ammunition depot

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新しい年になったけど、べつにおめでとうというほどのことでもない。それでも卯年になったからウサギだ オレたちは空っぽの倉庫に行き着いた。                               旧日本軍が南西諸島や南方防衛のための弾薬を保管していた倉庫だったが、終戦の武装解除のときに大量の弾薬がここから運び出されて廃棄され、今は空っぽになっている。内部は網の目に組まれた鉄骨が分厚いコンクリートで固められ、壁が二重構造なので外部から入るとひんやりする。           …

粒子であると同時に波動でもある It’s both a particle and a wave. 

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                               色は記憶に結びついている。それはひとの記憶だけではなく、もっと古層の生物としての記憶である。 生物の目は先カンブリア紀の5億4400万年前から5憶4300万年前の100万年間に誕生したという。回折格子*といわれる、生物にそなわった反射多層膜から反射される構造色を感知するようになった初期の目は、捕食とそれから逃れる両方の意味があった。そうであるならば、色というものが生物にとって深く感情と結びついていることが納得され…

C通信84 岩石 GANSEKI

(つぶやき、または声に出して) かいかせき、せんりょくがん、れきがん、くろうんもかこうがん、せきえい、れきせいたん、かってっこう、かざんれき、ほるんへるす、きせきあんざんがん、さがん、けつがん、すいしょう、かっせき、ほたるいしはくうんも、じゃもんがん、ふがん、せきぼくへんがん、ぎょうかいがん、だいりせき、ほうえんこう、げんぶがん、りゅうもんがん、こうようせき、せっこう、ちょうせき、じてっこう、ねんばんがん、ぼーきさいと、おうどうこう、おうてっこう、きんこう、まんがんこう、む…

C通信52. 宇宙人の墓 Tomb of the extraterrestrial

宇宙人アセファールは地球の墓石に憧れた。生命をもった人間が墓石に化石化(!)するのを見て、恍惚となった。そうして自分たちも石になりたいと考えた。だから「宇宙人の墓」は死んだ宇宙人が弔われるものとしてよりは、彼らの未来への出発地点のようなものだった。彼らはここから地中に潜り、その物質となることで宇宙と繋がった。アセファールにとって石は無生物というよりは宇宙とつながる手だてのひとつだった。