C通信 95: 三つ目の岩石小僧、タイタンの爆縮、圧力    Three-eyed rock boy, Titan implosion, pressure

三つ目の岩石小僧    こっちの世界から見たらあっちはおかしいぞ。タイタンとかいう潜水艇が大きな水圧でつぶれてにんげん人5人が死んだらしいな。エクストリームツーリズムとかいうらしいけど、どうしてそこまでして海底に沈んだ船を見たいのか、気が知れないよ。しかもタイタンは実験的にカーボンファイバーでつくられていて、これが構造的な欠陥だったといわれている。もしもの事故の際に知らせる手段も構造も無しに潜水して、小さな亀裂から爆縮圧壊したらしい。タイタニックは水深3810mの海底に沈…

C通信94 : 山がうたう The mountains sing

顔をもった山が現われた。山はうめくような低い声で何かを言い出した・・・というかこれはうたなのか? 山は行く おれたちは運動をしているのさ マグマからかんらん岩、かんらん岩が沈んで玄武岩、玄武岩が溶けてさらに軽い花崗岩 あるいは玄武が変成、緑色岩 山は行く 石灰岩は珊瑚やフズリナの堆積から チャートは放散虫の堆積から そんなこんなで数億年 山は行く 35億年前超新星爆発 生成されたカルシウム 血液鉄分 元はやはりチョウシンセイバクハツー

C通信93 : マイロナイト Mylonite

C通信

第三章 マイロナイト ネクロポリの死者から見たら岩石も生きている。生者から見れば無生物、ただの岩石でしかないものがまるで人のように生きていてその存在の光を放っている。 マイロナイト岩石は断層のなかで生きてきた。地上から10キロメートルから15キロメートルの深い地中のなか、300度を超える高温、高圧のなかでその一部の鉱物が再結晶しながら流動してこの岩石が誕生する。 もともとは花崗岩ではあるが高温と凄まじい圧力でそれに含まれる石英などが細かい粒子としてずれて伸ばされる。大きなか…

C通信91 : 岩石人が登場

岩石人は生きものではないがひとのかたちをしている。岩石人は主に6つの主要な造岩鉱物である石英、長石、黒雲母、角せん石、輝石、橄欖石とそのほかの副成分鉱物からなる。死者だけがこの姿を見ることができる。

C通信  C-TRANSMISSION DRAWINGS  Exhibition          

コロナのパンデミックとともに始まったC通信がNo.83で完了し、その展示をすることになりました。サイトではすでに「C通信」としてアップしているものですが、約150点のドローイングと39000字のテキストからなり、会場では冊子とインデックスによって全体を見ることができます。展覧会詳細はこのサイトのNEWS、または GALLERY MoMo のサイトから。 《C通信ドローイング》の構造について 山本和弘  長沢秀之の《C通信ドローイング》の第一の特質は、焦点のボケた画像であるこ…

C通信46 がらんどう Mr.U and the empty eyes

そこの人たちの眼はがらんどうで、そこから向こうの海の風景が見えた。 The eyes of the people there were blank, and from there I could see the seascape beyond.

C通信83. STONE

C通信

石に意思はあるのだろうか?アセファールの石は10万年後に向かって、その意味は消えていくがその存在は残る。アセファールの石の顔には目が3つあり、口がふたつあるように見える。だがそれはあまりにも人間的な見方であって、石とは関係ない。 生物には意思があり、無生物にはそれがない、というのは誤りだ。片方は自らをコピーし生物とされ、一方はコピーできないので無生物とされる。しか両者は別の論理で存在しているから、人間の論理で分ければ生物、無生物となるがこれはあくまでも人間の論理。暗黒物質が…