PAINTING on PAINTINGまたはイレズミについて
イレズミはたぶん痛い。 刺されたボディは痛がっている。それでも皮膚はそこに新たな絵が刻まれることを待ち望んでいる。それは生まれたままのものではなく、ゆがんだ表面を獲得する。 過去の「名画」にイレズミをするかのごとく点を刻んでいくことは通常の絵をつくる行為とは少し違っているのかもしれない。私はそこに何も描かない。筆は何 かを描くためにあるのではなくただ点を刻印するためにある。ひとつひとつの行為の痕跡を刻むためにある。もともとあった絵画空間はパラパラとくずれ去り、 そこに…