保坂毅が清澄白河のアルマスギャラリーで展示をしているので初日(1/18)に見に行った。

 正面の作品がおもしろい。縦長の3点の作品は縦のストライプ、同じ半円形の繰り返しとその隙間を埋めるグレイのグラデーションから成り立っているが、グレイの微妙な明暗の違いによって半円形の反復が変化あるものに見えてくる。

 縦長の物体が妙に生々しく見えてくるのだ。写真

 保坂の作品は、いつも反復から生まれる微妙な変化がこちらの視覚の思い込みを裏切ってそこにあり得ない現象を引き起こす。その裏切りが心地よい。それはオプティカルアートとも違うしパターンペインティングとも違っている。

 ある時は物体が光のもののように見えたり、あるものがないように見えたりその逆だったりする。この作品には“ミニマルアートが生きものだったらどうなるのか”というようなことを想像してしまった。昔、ホタルをじっと見ていたのを思い出す。しかしわたしたちはホタルにはなれないのだ。生きものではなく死んだもの、つまりただの物体から光をつくり出すしかないのだ。そのようにして保坂の作品がここにあるような気がした。(3月1日まで、月火休廊)