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そこにはひっくり返った映画撮影用のカメラがあり、その部分からさらさらした血の砂がこぼれ落ちていた。 C通信総覧⇒https://nagasawahideyuki.net/news/28・・・

最後に見たもの、死者の目のなかにある風景。見ているものでもなく、記憶でもなく…それは、“とき”を刻んで止まった時計のように目のなかに刻まれる。なぜならからだがあるからだ。死者はからだで風景をつく・・・

できごとの層はときに偶然、上書きされて今に届く。過去の写真が水害でよごれ、消えかけながらここにあるように。それは人間だけのものではない地の記憶でもある。記憶の層は人を巻き込みながら地の記憶を呼び覚まし、眼・・・

おれたちはキートンのように走りまくった。空気を体に感じるために、ひたすら走った。そうすると目の前に過去が現われ、後ろに未来が遠ざかっていった。 ドローイング(キートンの「セブン・チャンス」から) ・・・

2020年3月末にC通信1を立ち上げ、現在C通信35まできた。この時系列でのドローイング一覧はNews(お知らせ)欄から、その文章も含めた全体はブログのcategories C通信から見ることができる。&n・・・

2020 Jul 31 | C通信
1774年、小田野直武は「解体新書」の木版付図の下絵を描く。秋田蘭画の代表作「不忍池図」で知られるあの直武である。「解体新書」は原著の「Anatomiche Tabellen」(解剖図表の意)を杉田玄白、前野・・・

2020 Jul 16 | C通信
カプセル状の物体に包まれたミイラは、短いスパンの時代のなかでは「古代文化の遺産」とされたが、千年万年という時間のなかでは、地球から出発して再び帰還した宇宙飛行士のミイラであることが定説となった。23で触れた・・・

2020 Jul 14 | C通信
万年あとの記憶Ⅱ、 多くのひとが永遠の生を夢見た「不死の時代」は到来しなかったが「死ねない時代」はやってきた。「死ねない時代」とは、そもそも死というものが意識されなくなり、自分が死んでいるか生きているのかさえ・・・