C通信30.- 死者 DEAD
百年あとの記憶 11.3.2111 100年もの時間が過ぎ去った。その間、さまざまなできごとや災害が起こったが、なかでも忘れることのできないできごとは2011年3月11日に起こった大津波による大川小学校の小学生らの死と、2019年、20年から世界的な感染爆発が続いたコロナウイルス禍である。 できごとの記憶をたどるために、おれたちはまた塔のある場所に行った。ひときわ大きな2011の塔。そのまわりを多くの死者が取り囲んでいた。やがて死者たちは無言のままゆっくりと歩きだし、…