C通信28.- 肺の街 PNEUMOTROPOLIS
万年あとの記憶 LUNG CITY 肺の街に着く。この一帯はあらゆる人工臓器をつくる街が広がっているが、この肺の街はそのなかでも最も重要なものだ。 肺の前身はエラであった。生物が海から出て陸地で暮らすようになるには、エラと原子肺を持った生物の数百万年にも及ぶ波打ち際での試行があり、その過程で多くの生命も失われた。あるものはそうしたなかで陸地で生きることに適応し始め、あるものはまた海に帰っていった。やがて陸で生きるようになった生物はエ…