1、小さいゴジラは2011年3月11日に生まれた。小さいゴジラは見えない。
(わたしにとっては小さいゴジラとは3.11の福島原発事故で飛散した放射能であり、この災害をもたらしたわたしたち自身の姿でもある。小さいゴジラはわたしたち自身のうちに棲まうものなのである。かつての大きなゴジラは建物を破壊しまくったが、今のゴジラは家のなかにいる。ゴジラがその地下室に小さくなってじっとしている作品があるのはそのような意味がある。あるいは映画のゴジラが戦争で死んでいった死者の亡霊であるという解釈にたてば、小さいゴジラは3.11で亡くなった死者の霊であるということもできる。とくに12年の展示ではこの意味が強かったと思う。)
2、想像力によって現実の壁を突破する。
3、ものをつくるとは何なのか?原点に帰って考える。子供、学生、作家の作品を同時に並べてその問題を考える。
(この展示での作家の作品は長沢秀之(画家)と西本企良(アニメーション作家)のみ。つくることの原点については、線=平面への最初の刻印、として線にこだわった。線のドローイングやマンガが多いのはそのためである。アニメーションも、スムースに動くものよりは、絵を何枚も描くことが結果としてアニメにつながり“線が動く”ように見える感覚を第一とした。)
4、つくることを歴史に接続する。ゴジラつくりの背後に膨大な歴史が潜んでいることを認識する。同時に過去と現在からこどもたちの未来を見据える。
5、生誕60周年の“大きいゴジラ”(1954年の映画のゴジラ)を取り戻す。
6、日米のゴジラから見えるリアリズムの違いについて考える。着ぐるみのオリジナリティを見よ!
7、震災、福島原発事故後のアートの可能性をさぐる。
8、文化よりも日常の些末な出来事に寄り添いながら、美術を美術の文脈に押
しこめない。