絵の始まり「ターナー展」
今回のターナー展では“絵の始まり”を見ることができる。 「カラービギニング」といわれる一連の水彩の習作があるが、それは油彩作品をつくるための習作であって発表を意図してつくられたものではないらしい。が、この一連の作品が今回の展示の最も現代的で刺激的な部分であることは間違いない。「さあここから絵が始まりますよ」と示されているような驚きがあり、色彩の始まりのみならず、どのようにして一枚の紙から絵ができるのか、その秘密が解き明かされているようだ。 水彩のはしの部分を見るとよい。…