C通信38.- 目のなかの津波 TSUNAMI in the eye of the DEAD
最後に見たもの、死者の目のなかにある風景。見ているものでもなく、記憶でもなく…それは、“とき”を刻んで止まった時計のように目のなかに刻まれる。なぜならからだがあるからだ。死者はからだで風景をつくる。 「夫は毛布を持ち上げました。すると、うなずきながら担当者の男の人に何か言いました。それを見たとき、わたしは思ったんです。なんのためにうなずいているの?うなずかないで。お願いだからうなづかないで。近づかないように言われていましたが、わたしはすぐに駆け寄りました。千聖がそこにいまし…