NH-Retrospective gallery Late 80s-1

NH-Retrospective gallery Late 80s-1

2025年7月20日

K氏邸にかけられていた80年代後半の自作

思いがけずに80年代後半の自作と対面。K氏邸の居間にこの絵がかかっていて一瞬「おもしろい絵があるけど誰のだろう?」と思ったが、すぐ自分の絵と気がついた。広い居間の壁にこの絵があることに妙に感心する。

この絵は、水の中から自分の頭部を探し出して持ち帰る、というその頃見た夢から即興的に描いたものである。脳中心主義の象徴でもある頭部を一旦置いて、それを体が持ってくる。ここには脳ではなく身体が世界を切り開いていくという思いが反映されている。また頭部、丸い形状のものは、この年代以降、絵のなかに頻繁に出てくるようになる。

その頃はまだ1930年代後半のバタイユやマッソンによる「無頭人ーアセファル」のことは知らない。アセファルのことを知ったのはコロナ禍の中で始めたC通信をやるなかのことで、そこに登場する宇宙人の名をアセファルとした(C通信48参照