3月20日から「もうひとつの美術館」での展示が始まります。この美術館は栃木県の那珂川町にあり、今までも何回か行ったことがあるのですが、とてもおもしろい企画をやっているところです。今回は工房集の人たちとの展示で、この人たちの作品も埼玉県美などあちこちで見ていてそのたびにすごいなあと思っていました。一緒に展示できるのが楽しみです。以下に私のコメントと美術館の案内を載せておきます。
●(長沢秀之コメント:談)
<<「繰り返し」と言うとなんか執着した情熱のようなものがあって、それに憑かれてやっているように思われますね。ぼくの場合あんまりそれはなくて、普通に繰り返しをやっていると、時間が変わる感覚がおもしろいと思っているんですね。絵の具のタッチを繰り返しやっていると、今の時間に過去の時間が流れこんでくる感じがあるし、一方でそれがどこまでも続いていって、もう未来というか未知の時間につながっているような感じもある。区切りがなくなっちゃうわけですから・・繰り返しというのは。そういう新しい時間のなかでやっている感じがいいのではないかと思います。>>
■ごあいさつ
「もうひとつの美術館」は、栃木県那珂川町の里山に建つ明治大正の面影を残した旧小口小学校の校舎を再利用して2001年に開設された小さな美術館です。ハンディキャップを持つ人の芸術活動をサポートしていくことから、[みんながアーティスト、すべてはアート]をコンセプトに、年齢・国籍・障害の有無・専門家であるなしを超えて協働していくことで、まち・地域・場所や領域をつなぎつくっていく活動を行っています。企画展を中心に、様々なイベント・ワークショップを開催しています。
もうひとつの美術館は、NPO法人として自主企画・運営を行なっており、建物の維持・管理も含めて、入場料、会員の会費、寄附によって支えられています。また2013年1月より、公益性の高い活動と認められ、認定NPO法人として認定されています。
開館以来50回目となる2018年の今回の企画展示では、以下の要領にて行ないます。
皆様のご協力を賜りたく、どうぞ宜しくお願い致します。
■概 要
何年も同じ主題または手法で、作品を作り続けている作家たち。同じ物はない。その原点は何か?アートが、見えないものを見えるようにする表現行為ならば、繰り返す行為によって明らかになるものは、意志、執着、そしてアートへの確信。