C-TRANSMISSION DRAWINGS 9/10-10/15 Gallery MoMo

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C23 遠い惑星からの手紙 Letter from a distant planet 「1000年あとの記憶」から>>>> 宇宙船「オリヅル」号はいま中継の惑星に到着し、異星人の出迎えを受けています。母船には人間数名と多数のアンドロイドが乗船していましたが、人間はすべて発狂してしまいました。そのなかでも日本人乗組員は発狂するのが遅く、植物的な体質だとか、順応しやすいのが原因とか言われましたが、最終的には他に遅れること数年で、やはり発狂してしまいました。 もっともこれは予定通りのことだったようです。この場合の“人間”も“発狂”も地球上の基準だったのです。地球上では人間の脳は10%(*註)しか使われておらず…

「未来の幽霊」展 [2017] カタログテキストー山本和弘

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長沢秀之の新しい絵画についての一考察 山本和弘 距離という距離をあわただしく除去したところで、近さはけっして生じない。                     —マルティン・ハイデガー『一九四九年ブレーメン連続講演』[i] はじめに  パリのマルモッタン美術館にあるクロード・モネの絵画《印象、日の出》の正面やや離れた位置にひとつのベンチが置いてある。近づいて画家の筆遣いや絵具の肌理などを熟視した後にこのベンチに腰を下ろすと、画面がさざ波のように揺れ出す瞬間に私たちは立ち会う…

展覧会再開と最終日中止

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対話「私が生まれたとき」神戸 25+1年あと(未来)の記憶 展が最終日に中止となった。国の緊急事態宣言の発出により、神戸市管轄のKIITOが休館を決定、ギャラリーCでの展示も中止となった。この展覧会はもともと昨年の5月に予定していたものだったが、やはり緊急事態宣言によって中止となり、その後「文化芸術活動の継続支援事業」の補助を得て今年の2月に再開予定するも感染拡大で再延期、ようやく5月に再開が決まったいきさつがある。コロナに始まってコロナに終わった展覧会であったが、こうした…

「25+1年あと(未来)の記憶」展 初日トーク フライヤー&テキスト

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*この展覧会は緊急事態宣言を受けての神戸市の決定により、最終日25日は閉館になりました。◯展覧会初日17日のトーク: 長沢秀之 × 服部正(甲南大学教授)・・・以下のサイトから⇒https://drive.google.com/file/d/1INbPqtztzBggLvhXBv5RlC_A9AuJkMUv/view?usp=sharing◯展覧会掲載記事: 18日神戸新聞⇒https://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/202104/0014250…

Memories 0f the future, 25 years back 展覧会フライヤー&カタログ

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 はじめに 2020年は1995年の阪神淡路大震災から数えてちょうど25年にあたる。凄まじい早さで過ぎていった時間と積もった時(とき)を思いながら、対話「私が生まれたとき」神戸—25年あと(未来)の記憶—を始めた。 前回(奄美)と同様、これはそこに住んでいるひとに「私が生まれたとき」で始まる文章と、関連の写真を提供してもらい、私がその写真をドローイングにして展示するという企画である。 過去の歴史を呼びおこす、という大まかな意図はあるものの、文章や写真に関しては特段限定しない…

「ニューウェーブ 現代美術の80年代」

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 関西の国立国際美術館では11月3日(土)から来年1月20日(日)まで「ニューウェーブ 現代美術の80年代」が開かれている。趣旨にあるように“1990年代、2000年代と下るうちに、どのように変化していったのか”が見れるといい。 80年代は絵画の“解禁”があり、90年代、00年代と絵画はフォーマリズムをステップにすることでひとつの隆盛を見たが、10年代、とりわけ日本では2011年以降、芸術としての根拠が希薄になっていったように思える。絵画=芸術はすでに成り立たない。絵画は今…

遠くへ行きたい

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 東京国立近代美術館での小企画展として「遠くへ行きたい」が10月6日(土)から来年の1月20日(日)まで開かれている。東近美コレクションの中からの一点ではあるが、この企画が永六輔作詞の歌からのヒントであることがおもしろい。「遠く」の意味は深く実は身近でもある。これは大小(遠近)のドローイングのなかの8番目という意味でNo.8とした。No.1では宇宙飛行士が点のように小さくなっている。 大小も遠近も相対的なものであろう。スウィフトは当時のイギリスを相対的に見ようとして小人の王…

<繰り返しの極意>:もうひとつの美術館

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3月20日から「もうひとつの美術館」での展示が始まります。この美術館は栃木県の那珂川町にあり、今までも何回か行ったことがあるのですが、とてもおもしろい企画をやっているところです。今回は工房集の人たちとの展示で、この人たちの作品も埼玉県美などあちこちで見ていてそのたびにすごいなあと思っていました。一緒に展示できるのが楽しみです。以下に私のコメントと美術館の案内を載せておきます。●(長沢秀之コメント:談)<<「繰り返し」と言うとなんか執着した情熱のようなものがあって、それに憑か…