Surface and Depth

English Text

I’m interested in surface and depth within painting. Let me explain the process I use to make my paintings. Firstly, I paint a figure (in this case, a skull) on the canvas, after which I place many small dots of different colors that corre…

LA、NYの美術館で感じたこと-KAKEHASHI Projectに参加して

日常

 国際交流基金のKAKEHASHI Projectで11日間、学生とともにロサンゼルス、プロビデンス、ニューヨークを回ってきた。訪問した美術大学はRISDやPratt Instituteなど4校、その報告は大学ですでにしてしまったのでここでは美術館で感じたことを中心に話を進めたいと思う。  トーマス・デマンドはすでに東京都現代美術館での展示があったから多くの人が知る作家だと思う。紙で克明に現実の場をつくる作家である。この人の作品に「Pacific Sun」という映像作品があ…

「ダブル・インパクト」と「若冲と蕪村」

美術関連

 芸大美術館での「ダブルインパクト」展とサントリー美術館での「若冲と蕪村」展を見ていると、日本の美術教育は大きな錯誤のもとでなされてきたのだという思いを強く感じる。こちらの勉強不足もあろうが「なぜ、こんなにいい作品をもっと早く見せてくれなかったのか?」という疑問が絶え間なく襲ってくるのだ。  前者の展示は芸大所蔵作品とボストン美術館所蔵作品の“ダブルインパクト”によっているから、そのボストン所蔵品は日頃あまり目にすることはない。しかしこの中に日本美術の本当のすごさを持つ作品…

ゴダール「さらば、愛の言葉よ」犬、言葉、そしてここ

日常

 誤読と誤解を引き出す作品はやはりいい作品なのだ。だからひとつの解釈を受け取るように誘導していないこの映画は、つまりどう解釈してもよく、そのような意味でこの作品はこの上なくいい映画なのだと思う。思わずだれかに書きたくなるような、言いたくなるような、今までのゴダールの映画の中でもとりわけわかりやすい映画なのではないかと思う。  それにしてもゴダールがなぜ3Dなのか?という疑問があるにはあった。それが最初のほうのショットで氷解する。「ググるな・・なんとかかんとか」と言うline…

2015、卒、修了制作から

美術関連

 今年も卒業制作・修了制作の季節がやってきた。学内の展示から印象に残った作品のいくつかをとりあげていきたい。とりあげる作品はどうしても絵画が中心となり、展示会場にあったインスタレーションやパフォーマンス、映像などが少なくなってしまうが、それはこの科の主要な現れとして見ていただきたい。ここではいつも絵を描くことをまず基本におきながらそこから多様な展開を模索してきた経緯がある。そして今年は例年以上に絵画のさまざまな可能性を感じることができた年でもあった。  なかでも強く感じたの…

アート&コミュニケーションゼミについて(研修会での発表から)

授業

  武蔵野美術大学が平成24年度のグローバル人材育成推進事業に採択されてから2年余が経つ。(タイプB(特色型))  当初はその意味、意義をめぐって様々な意見も飛び交ったが、最近はいくつかの実践を通じてそれも落ち着いてきたように思う。以下にあげるのはそれに関連したひとつの授業をめぐっての、個人的感想も含めた経緯である。美術の制作現場からのこうした授業の試みはあまりないのだろうと思う。単なる英語の勉強でなく、アートの意味やコミュニケーションをめぐる問題として、多様性をさぐる論議…

「つくることのノイズ」保坂毅展

美術関連

 今年は今までになく忙しい年だった。3月の川越市立美術館での「大きいゴジラ、小さいゴジラ」の展示、4月からの大学でのアート&コミュニケーション ゼミの開始、9月からの丸木美術館での“ゴジラ”展示、11月にはGallery MoMoで個展、そして年を挟むかたちでGallery MoMo Projectsにてドローイング展を開催中(3人展)、あけて1月24日からは第五福竜丸展示館でやはり“ゴジラ”展。  そんなわけでこのブログの更新もおろそかになってしまったが、その間、私がいい…

ゴジラと亡霊(絵は心霊写真以上に心霊的である)

美術関連

 私が企画した“ゴジラ”展もそろそろ終わりに近づいている。始まりは“ムサビる”であり、それは美術大学内での展示と違い、その外部の人を巻き込みながらの展示であった。それが発展して川越市立美術館、丸木美術館での「第五福竜丸 ゴジラ 1954⇒2014」につながった。丸木美術館はその名前にも冠してあるように丸木位里さん俊さんの原爆の図の美術館であり、私の好きなスマさんの美術館でもある。戦後の歴史をどう今受け取るのか、多くの問いを投げかける美術館であり、そこでこのような一見遊びとも…

サルセドとヨコトリ

未分類

 “美術”よりは“生きること”、あるいはとにかく生き抜くこと、これがアートいう樹になった果実なのではないかと思う。それは多少苦いかもしれないがリアルな現実としてそこにあり、魅惑に満ちている。広島現代美術館での「ドリス・サルセド展」でもそう感じたし、森村さんのヨコトリでもやはりそう感じた。  モダニズムがもつ“普遍性”という概念は重要だが、始めからそれを頭に置くとそれは美術内での問題となってしまう。“絵画性”をいくら強調してもそれはやはり美術史内での価値なのだ。この矛盾多い現…

ALL HUMAN FIGURES THAT APPEAR IN PAINTINGS ARE GHOSTS

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 All human figures that appear in paintings are ghosts. They are images of the dead. Why is it that paintings invite such spirits? Why is it that the deceased appear within the picture frame?  In Mugen Noh (fantasy Noh), the dead appear on…