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 対話「私が生まれたとき」奄美編の冊子が完成。この展示は9月の「未来の幽霊−長沢秀之展」の一部として開催されるが、冊子は先行しての発行となった。(ただし市販はしていない)

 デザインは前回と同じ大橋麻耶さんで、写真をもとにしたドローイングと奄美の人たちの文章で構成されている。写真に映っている人はすべて今はもう亡き人(生きている人でもその写真のその瞬間はもう今はない)で、対話とはそうした亡き人,本当になくなった人の場合は死者、その人たちとの対話という意味である。まず始めに奄美の人々に「私が生まれたとき・・」で始まる文章を依頼し、それに関連した写真を提出してもらった。集まった写真を見ながら私が鉛筆でドローイングをして、完成したら消しゴムで消す作業を繰り返す。消すなかに現れる幽霊のようなものを見たくて一年間やってきた。

 奄美の人々の文章がまたいい。奄美の歴史、個人の隠れたヒストリーを垣間みることができる。と同時になかには夢のような記述、仮構の物語もあり、この世界に入ったものは事実からフィクションに、あるいはフィクションから現実に自由に想像を巡らすことができる。ドキュメンタリー性と想像が入り交じったものをやりたかった。

 このドローイングは上記の展覧会で展示された後に、奄美の田中一村記念美術館で来年の3月に展示されることになっている。