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Categories - 日常

宇宙市民、宇宙の卵 [The Painted Bird] [About Endlessness]
コロナ禍のなかでは時間が倍速で飛んでいく。10月に入ってようやく車で横浜に行き、ヨコトリを見ることができた。今年はビデオ作品が充実していた。パク・チャンキョンの「遅れ・・・

ひと息
佐々木敦さんの『批評王』が出ました。(工作舎出版) 扱っている分野は思想、文芸、音楽、映画、演劇からアートまでと多彩。思うに佐々木さんはおっそろしく高性能でスピードが出るタイムマシンをもっている。実はぼくも・・・

コロナと絵
2020年3月末にC通信1を立ち上げ、現在C通信35まできた。この時系列でのドローイング一覧はNews(お知らせ)欄から、その文章も含めた全体はブログのcategories C通信から見ることができる。&n・・・

展覧会の延期(*その後8月に中止決定) C(コロナ)通信
5月連休明けの神戸KIITOでの展覧会が延期になった。これは世界各地のコロナウイルスの爆発的な感染状況を追いながら、一ヵ月前から自分でも要望していたことでもあるからしかたない。何人かはこのようななかだからこ・・・

TRANS- グレゴール・シュナイダー <<美術館の終焉−12の道行き>>を見る
アートはどこかで現実にコミットしていなければ生きのびていけない。だから今、アートは極めてむずかしい立場に立っている。趣味の世界の「アート」は相変わらずもてはやされているが、括弧のないアートが成立するのはここ・・・

シュノーケル
日常 2019 09 10
ぼくが今でも毎年シュノーケルをやり続ける理由。それはひとの時間と接する死の世界を体感できるから。 海のなか、色とりどりの珊瑚に荒波が押し寄せ、さまざまの魚が群れ集うそこがどうして死の世界なのか?黒々とした海草・・・

まなざしと写真
日常 2018 09 23
8月の終わりに仙台に行き、写真洗浄のボランティアをやってきた。ボランティアと言っても、これは私の写真への関心があってやっていることだから、厳密にはそのことばが当たらないのかもしれない。とにかく「写真洗浄」の・・・

paintingsを更新、展示情報も
サイトの作品のページ、Paintingsを更新しました。今まで過去作としてきたものを80年代作品と90年代作品に分け、それぞれ30点ずつをアップ。また同年代の小品も掲示しました。 以下はそれに関連した展示の・・・

私はいつも盲目の人を撮った写真に見入ってしまう
生者と死者のあわいに生きている。 と言っても息を吸ってまた吐いているのだから、そのあわいとは明らかにまだ生の側にあるようだ。年をとるとはそういう事態を言うのだろう。たとえば夜中、目をつむると種々様々の顔のものたちが目・・・

きれぎれの言葉、空洞の身体(2018年卒制、修了制作から)
今年のムサビの卒業制作と修了制作の中から気になった作品をとりあげたい。作品の展示から3週間も経つと、もう記憶が薄れていくのを感じるが、その中でもやはり忘れられない作品もある。そのひとつが中村葵のビデオ作品・・・

ごじら考
敗北からの想像力 1954年のゴジラ映画は、戦争に敗北した側からでて来た想像力なのだと思う。もちろんそれは映画にあるように、水爆実験によって古代の巨大生物が蘇ったものとも言えるし、多くの人が指摘するように第二次世界大戦・・・

赤羽史亮の絵画ームサビgFAL
赤羽史亮のgFALでの展示が始まった。(6月8日(木)〜7月8日(土)) *画像は展示前の写真 オープニングのアーティストトークは彼の仲間や多くの学生が集まり盛り上がった。ゆるさとリビドーが同居してい・・・

サイ・トゥオンブリの写真と霊媒、あるいはモネとケリー
昨年、NYに行った際にたまたま見たハードカバーの画集に目が引きつけられた。「モネとケリー」というClark Art Instituteの展覧会カタログで、それは今から14年前にパリで見た「マチスとケリー」と・・・

奄美の対話
12月の半ばに奄美に行った。 「対話」*(註1)の奄美版の可能性を調べるためで、大学の同僚の三澤教授とともにあちらこちらを回ってきた。(三澤さんは今年の夏に「ムサビる!」で学生を引き連れ黒板ジャックを実施、その報道で奄・・・

「Le Meraviglie」(夏をゆく人々)、ヴィヴィアン・マイヤー、そして失敗について
「・・・この世界は終わろうとしている」このことばひとつで映画は俄然輝いてくるのだった。映画Le Meraviglie(メラヴィリエ=不思議、奇跡、驚き。ちなみに日本語版題名は「夏をゆく人々」)の主人公の父がテレビに映・・・

私が生まれたとき・・・Part2(展示風景も含む)
他にもたくさんの文とドローイングがあります。たった2日間の展示ですが多くの人に見ていただきたいと思っています。(なおドローイングの下に掲示した文章はキャプション覧の都合上段落が詰めてあることをご了解ください。) また冊子・・・

LA、NYの美術館で感じたこと-KAKEHASHI Projectに参加して
国際交流基金のKAKEHASHI Projectで11日間、学生とともにロサンゼルス、プロビデンス、ニューヨークを回ってきた。訪問した美術大学はRISDやPratt Instituteなど4校、その報告は大学ですでにし・・・

ゴダール「さらば、愛の言葉よ」犬、言葉、そしてここ
誤読と誤解を引き出す作品はやはりいい作品なのだ。だからひとつの解釈を受け取るように誘導していないこの映画は、つまりどう解釈してもよく、そのような意味でこの作品はこの上なくいい映画なのだと思う。思わずだれかに書きたくなる・・・

2014年「GODZILLA]
日常 2014 08 04
2014年「GODZILLA」 アメリカの映画「GODZILLA」が公開されている。これを撮ったギャレス・エドワーズ監督が日本の1954年「ゴジラ」に並々ならぬ敬意を抱いていると聞いていたので少し期待しながら見に行った・・・
つくること、バカやること
日常 2013 11 16
うーん、やっぱつくることはバカやることだな! バカになる、ってことじゃなくてバカを平気でやる。これはなかなかできないよ。だってそんなことやってもばかばかしく思ってしまってどうしてももっとまともに考えてしまう。 ばかば・・・

たまにはクジャクを解放しろ!
日常 2013 06 20
「たまにはクジャクを解放しろ!」というのはなかなかいいことばだ。クジャクがいつも鳥小屋のなかに飼われていることをさしていっているのだが、かつてのピーコックレヴォリューション(*注1)を想起させ、しかもちょこんと“たまに・・・

日常に侵入する「ホーリー・モーターズ」
日常 2013 04 24
レオス・カラックスの「ホーリー・モーターズ」を見た衝撃がおさまらない。 “「日常」に侵入する映画”と言うべきか。 映画はドキュメンタリーでない限り、フィクションであり虚構の出来事なので、現実生活の日常とは一線を画し・・・

ベーコンの犬の絵
日常 2013 04 05
Y: ベーコンの犬の絵、見た? H: あの絵すごい、いいよね。マイブリッジの写真をもとにして描いているようだけど、時間を停止させた写真の反対をいくようで、延々とこの時間が続いていくような恐怖があるな。映像に近い感じもある・・・

『精神世界、物質世界』、『博士の異常な愛情』
日常 2013 02 16
桜沢如一の「無双原理・易」には次のことばが出てくる。 「西洋人は、東洋人にとって地理的には反対の世界、すなわち裏側に住むばかりでなく、思想的にも反対の世界に住んでいる。われわれ日本人が空気のように感じている精神世界は、・・・
山田正亮さんのこと
日常 2012 12 24
待望のアートトレイスプレス第2号が出ました。特集には山田正亮さん、インタヴュー記事として宇佐美圭司さんが載っています。 この数年の間に相次いで鬼籍に入ってしまいましたが、お二人ともにわたしにとっては尊敬する大切な師でし・・・
宇佐美圭司さんのこと
日常 2012 11 04
わたしの個展のあいだに宇佐美圭司さんが逝去されました。宇佐美さんはわたしに「ムサビに来ませんか?」と言ってくれた人で、そのときの電話は今でも覚えています。丁寧さと率直な話し振りに、はじめは学生かと思ったものです。 そ・・・

手ぬぐいを線画でやりました
日常 2012 09 29
“てぬぐいをやりませんか”という注文が大学の出版局からあり、おもしろそうなので引き受けました。だるまの「大小」やアヤメの「大小」などいろいろ描いたのですが、最終的にこの「スターフラワー」(ボリジ)になりました。気に入って・・・