C通信74.2 ウラシマタロウの石 A stone in the hand of URASHIMA-2
ところがウラシマタロウにはウラシマハナという連れ合いのばあさんがいてその話によれば、ウラシマはもともと漁師で、あるときひとりで漁に出て帰って来なかったらしい。それが何年かあとにひょっこり帰って来たということだ。どこに行っていたのか、本人に聞いてもわからない。ハナばあさんのこともわからず全くの記憶喪失症になっていて、聞く度に違った答えが返ってくると言う。あるときは竜宮城の乙姫さまになってしまったり、ウラシマを運んだカメにまでなる。でも本人は記憶喪失だとは考えていなくて全部ほ…